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Home 相談員のコラム 相談員コラム…二重ローン問題②

PostHeaderIcon 相談員コラム…二重ローン問題②


引き続き、大震災における二重ローン問題を考えたい。

前回は住宅ローンにおいて団信(団体信用保険)のように「地震保険を強制加入にしては?」という提案だった。今回はもうひとつの「ノンリコースローン」の活用だ。この聞き慣れない「ノンリコースローン」とは、ローン返済ができなくなったときに、担保になっている資産以外に債権の取り立てが及ばない非遡及型融資のことである。アメリカでは主流のローンである。日本の住宅ローンは「人」に貸し付け、いつまでも“人に”ついて回るのに比べ、ノンリコースローンは「家」に対して貸し付けるので、それを手放せば終わりとなり、破綻時の処理が違うのだ。

日本では、融資対象の不動産を担保に取ったうえに追加担保や個人保証を求めるリコースローン(遡及型融資)が一般的なのに対して、アメリカで主流のノンリコースローンは、担保割れの状態になっていてもほかの資産からの回収ができない。問題点は住宅ローンの審査の段階で物件の厳密な精度の高い評価が必要になることで、当然リスクが高いため一般のローンより貸し出し金利は高めになる。

例えば、何らかの理由で収入がなくなりローン破綻し、ローンの残債が3,500万円、物件の売却価格が2,500万円場合、ノンリコースローンでは物件を明け渡せば済むが、リコースローンは差額の1,000万円が個人の借金として残る。ローンが払えないほど困窮している人が、ゼロからやり直すのとマイナス1,000万円からの出発とでは雲泥の差である。ノンリコースローンは、個人の人生のやり直しがきくシステムだと思う。当然、今回の震災のような場合も借金は残らないので、二重ローンにはならない。

でも、日本では事業用の不動産資金では、ぼちぼちこの「ノンリコースローン」も出てきたが、残念ながら、個人のマイホームのための住宅ローンには無い。いずれ日本でも広がるだろうと言われながら、金融機関どうし様子見の状況だ。金融機関からすれば評価が面倒だし、リスクは取りたくないし「寝た子をおこす」必要もないのだろう。住宅ローンなんて多くの人にとって一生に一度の経験だ。

銀行に言われるまま、担保物件だけでなく、連帯保証人も付けて、リストラにあっても、地震で家を失っても、借金しても黙ってローンを払い続ける。こんな羊のような大人しく、まじめな借り手に余分な知恵を付けたくないというのが本音だ。日本の金融機関の住宅ローンは金利競争だけのドングリの背比べ、破綻したら任意売却か裁判所の競売という横並び対応でいいのだろうか。外資でもいいので、どこかの勇気のある金融機関が個人向けの「ノンリコースローン」を売り出せば、金利は多少高くても消費者にきっと受け入れられる。もちろん、金融機関は不動産評価スキルの向上が必要で、審査が甘いとアメリカのサブプライムローン破綻のような混乱をまねくし、不動産の中古市場ももっと広く安定的にならないと資金が回らない。

人間の衣食住の中で、家は借家にせよ持ち家にせよ生活の土台となる。ひどい目にあっても新しい家でやり直す事が「よしやるぞ!」という気持ちに火を付ける。でも、どんなに家を建てたくても、震災で家が流された映像を見つづけ、二重ローン問題を考えれば、誰だって立ち止まってしまう。そうした冷え切った消費者マインドに火をつける工夫が必要なのだと思う。

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