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Home 相談員のコラム 相談員コラム…老後の住まい⑦ 小さな家でもトイレは2つ

PostHeaderIcon 相談員コラム…老後の住まい⑦ 小さな家でもトイレは2つ

 前回、老後の理想の住まいは外とつながる小さな家だと言った。では具体的に老後の小さな家はどんなたたずまいがいいだろうか。まずはその内側の設備から考えたい。例えば庭のついた小さな一戸建てやマンションなど集合住宅を新築もしくは中古リフォームするとする。以下、老後のための小さい家を設備面から見ると、

①段差のないフラットな床
 私事で申し訳ないが、最近、足の指を階段に良くぶつける。涙が出るほどすごく痛い。目が悪くなり、目測をあやまった為だと思う。もっと年取るとだんだん足が上がらないすり足になると言われるが、自分が思っているのと実際の体の動きが徐々に違って来るのを実感する。いちいち痛い思いをしたくないので、床は平らにして、物を置かない。平らならつまずかないだけでなく、掃除もグンとしやすくなる。猫など飼っていれば抜け毛が気になるが、フラットならお掃除ロボットのルンバを走らせることもできる。

②いずれ欲しくなる手すりを付けるための下地の補強
 老後のリフォームで家中手すりを付ける方が居るがあれはいただけない。良かれと思って、元気なうちに付けた手すりの多くは、無用の長物か物干しとなり美しくない。実際、身体機能の衰えは一様ではなく、立ち上がりの為のものか、歩くためのものか、右か左かによっても違って来る。そのために、いつでも手すりを付けられるように下地の補強だけしておこう。いざというときになったら、必要な箇所に適正なものをつけられる。なお、介護保険でも設置可能だ。

③廊下はいらない。
 基本的に、寝室とリビングそして台所、風呂、トイレという構造なら廊下はいらない。廊下は狭くなるだけで意味が無いし、何より廊下があることで部屋との温度差がこたえる。玄関から部屋が丸見えになるのがイヤなら目隠しの衝立でも立てればいいだろう。

④引き戸
 今どきの家は、取り付けしやすく安価だからとドアだらけになる。注文を出さないとなかなか引き戸にしてくれない。しかし、ドアは開くスペースを確保しなくてはならず、狭い家をますます狭くする。もし車いすを使うことになったらすごく不便だ。ということで、老後の家はすべて引き戸にしよう。出来れば下にレール溝のいらないつり下げ型がいい。

⑤断熱
 年取ると、暑さ寒さがこたえる。実際、先日も知り合いの古くて広い一戸建てに泊めてもらった。冬の朝、その家のリビングの寒さは尋常ではない。合板のフローリング床の底冷えはファンヒーターごときではとても太刀打ちできない。あまりの寒さに、あらゆる暖房器具を強にして、暖かい寝床に戻った。広い家の隅々を快適な温度にするのは大変だが、小さな家や部屋だったら可能だ。断熱さえしっかりしていれば、小さなエアコンや暖房器具で調整できる。他の予算をケチっても、断熱材はたっぷり入れよう。特に窓の断熱は効果が高い。老後の快適な住まいは快適な室温からだ。

⑥寝室にトイレ
 最後にぜひ欲しいのが、寝室のトイレである。家の間取り図を見るのが好きで新聞広告をよく見るが、いつも疑問なのがマンションだと億ションですらトイレは一つの所が多いことだ。家族で住んでいて不便ではないのだろうか? トイレを我慢することぐらい生活の上で困ることはないと思うのだが、不思議とトイレが2つという物件はない。小さなマンションにはトイレは一つ、しかも寝室から離れた玄関脇だ。これは老後の小さなマンションが求めるトイレの在り方ではない。
 声を大きくして言いたいのは、老後の身体機能の衰えで一番切実なのは「排泄」だと言うことだ。最後まで尊厳をもって自力で行きたいし、そのためにトイレの使いやすさ、快適さにはもっとこだわっていい。トイレは老後の住まいのクオリティを決定する重要アイテムだ。
 今でこそ、大人の紙パンツや尿漏れパンツの広告をテレビで堂々としているが、こんなグッズがない頃はどうしていたんだろう。失敗が怖くて外に出なかったのか。「どうせこんなもんだ」という思い込みが生き方を狭くすることもある。トイレは一つで共用であるべきだ思うから、不便を我慢する。
 年取ったら、トイレが近くなる。夜中だって何度かトイレに行く。それなのに、寒い廊下を通って遠くのトイレに行くことはない。ベッドの隣に引き戸で仕切られた強力換気扇の付いた、三歩でたどり着くマイトイレを作ろう。一人暮らしなら、寝室のトイレ一つでもいいが、家族がいれば小さな家でも共用トイレと寝室トイレの2つのトイレが必要だ。寝室のトイレがあれば、夜中のトイレ通いが楽になり、睡眠の質も向上する。何よりギリギリまで這ってでも自分でトイレに行けることこそ老後の自立だ。
 私もいずれ小さな中古マンションをリフォームしたいと考えて、「中古リフォームでトイレを2つにしたい」と機会があるたびに、建築の専門家に聞くのだが「勾配が必要なので、無理」「設備にお金がかかる」「掃除が大変ですよ」とやんわり否定される。だれか理由が分かる人がいれば教えて欲しい。要は費用と手間を掛ければ出来なくはないが、やりたくないようだ。引き戸もそうだが、作り手の都合ばかりが優先している気がする。これからは年寄りが増えるばかりだから、寝室にトイレのあるマンション絶対売れると思うけどなあ。

 というわけで、小さくても老後の住みやすさを追求した家は可能だ。次回は窓の外のお話。

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