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Home 相談員のコラム 相談員コラム…生命保険を考える①

PostHeaderIcon 相談員コラム…生命保険を考える①

 
 今日(2012/5/9)の日経新聞に「『一時払い終身保険』相談急増」という記事が載っている。「そういえば、保険のこと最近書いてないなあ」と思いつつ読む。FP相談で1,2を争うテーマなのだが、自分の中で結論が出ているし、何度も書いてきたのであまり面白くないのである。しかし、こんなにトラブルに巻き込まれたり、悩んでいたりする人が多いのだから「何度でも同じ事を言わねば」と反省。そこで、保険の中でも“生命保険”をじっくり取り上げたい。

 まずはそもそも論ずるまでもなく、保険は不慮の事態に備えるための助け合いシステムだ。少しずつお金を出し合い、不慮の事態で困っている人がまとまったお金を受け取り、事態を乗り切る。ヨーロッパの大航海時代の船主の為の保険が近代保険の始まりといわれている(だから、よく保険会社に海上という名前がつくそうな)。日本でも「頼母子講」という互助システムが昔からあった。

  このシステムが機能するためには、保険料を払い参加する大勢の人と、その中で不慮の事態に遭う人とのバランスが取れていなくてはならない。保険会社の取り分は考えないとして、保険料として1,000円払う人が1万人いて初めて1人に1,000万円の保険金が支払える。保険金を受け取る人が10人になったら、保険料を1万円にするか、もらえる保険金を100万円にするしかない。

 このヤジロベエのバランスが取れない“不慮の事態”を民間の保険会社はそもそも扱えない。 その最たるものが、戦争と原発事故だ。つまりめったに起こらなず、かつ保険金を受け取る人が少ない事態か、受け取る保険金に比べ毎月支払う保険料がべらぼうに高い保険しか想定していないのだ。

 実は病気や老後など誰にでも起こる本当に困ったことについては、国が“社会保障”という名前の保険を運営している。それが健康保険や国民年金、厚生年金、共済年金である。もちろん、医療費や年金などは誰もが受け取る側となるので、ヤジロベエのバランスを取るために、保険料だけでなく、多額の税金を投入している。ただし、あくまでも“保険”なので参加した人=保険料を支払った人しか恩恵は受けられない。

 「民間にだって医療保険や年金保険があるではないか!」と言われそうだ。でもネーミングが“医療”というのにだまされてはいけない。昔は治療費のために田畑を売ったという話もあったが、今どき健康保険に入っていれば1~3割の自己負担で病院にかかれる。もし、数十万、数百万の治療費がかかっても「高額療養費」というありがたい制度のおかげで、収入にもよるが1ヶ月4万円~8万円程度の自己負担で済む。つまり、日本では医療=治療に関しては国の健康保険が充分機能しているのだ。

 民間の医療保険というのは入院したら1日5,000円とか1万円とかというのがほとんどで、少額の手術給付金のあるものもあるが、実は治療費とはほとんど関係無い。実態は入院時の雑費(パジャマ代や保険適応のない差額ベッド代)の為のものだ。つまり“医療保険”じゃなくて “入院補助保険”なのだ(この名前じゃ売れないだろうなあ)。

 実際の医療保険の平均支給額も5万円~10万円ほどと少額なのに、60歳を超え入院機会が多くなる頃には保険料の月額と1日あたりの支給額が同じになる。毎月5,000円払って、入院して1日あたり5,000円しかもらえない。10日入院しても5万円だ。しかも診断書(5,000円程度)は自費だ。ヤジロベエのバランスで言えば、保険金を受け取る人が多いので、保険料が高くなる保険の代表格だ(保険会社のもうけが大きいので盛んにコマーシャルされているが)。これなら2年間貯金して12万円を臨時用の貯金とした方がいい。年金保険も同様で自分で積立した資金を5年~10年で取り崩すだけだ。

 それでも、めったに起こらない事態が自分には絶対に降りかからないという保障はないので“安心”のため備えていろんな保険に入る。問題はその“安心”の中身と“安心”の費用対効果だと思う。保険のことを聞くと、入っていることに満足して中身はあいまい「よく分からない」という人が圧倒的だ。次回はいよいよその訳のわからない保険No.1の“生命保険”を説明したい。

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