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Home 相談員のコラム 相談員コラム…生命保険を考える④

PostHeaderIcon 相談員コラム…生命保険を考える④

 
 先日の「ガイアの夜明け」は“終活”がテーマだった。どれどれと見ていると、イオンが始めた「買い物のついでに、無料のお金相談ができる」というコーナーの紹介が出てきた。このコーナーに相続の相談があるといって、高齢の夫婦が現われ「受取人を指名できる定期預金はありますか?」と聞いている。相談員(イオン銀行)はにこやかに「相続が争続にならないようにしたいですね。定期預金は指名できませんが、それなら受取人を決められる生命保険がいいですよ。」と説明する。「良いことを教えてもらった。」とにこやかに帰っていく高齢者夫婦の後ろ姿がエンディングだ。その後、どうなるかと想像すると、たぶん問題の『一時払い終身保険』を勧められる。

  どんな業界だって「無料相談=商品の勧め」というのが定石だ。現金を持っている高齢者が保険料の全額をポンと払うので“一時払い”、そして死んでからもらうので“終身保険”それが合体して『一時払い終身保険』となる。ただし、最初から、途中解約を前提とする人も多いのがこの商品、銀行を販売窓口として売りまくり、今や保険各社の主力商品になっている。大抵、前述の高齢者同様、とりあえず手元にまとまったお金がある高齢者が、銀行窓口に定期預金をしに行ったら「こちらの方がお得ですよ。」と勧められることが多い。

 もちろん生命保険なので、受取人は指名できるし、前回言ったように相続税を計算するとき、法定相続人×500万円が非課税となるメリットがある(ただし、相続税を支払う程の金持ちは百人に4人、4%程度しかいないのでメリットを享受できる人は少ないが…)。
これ保険かなあ。自称「保険」を名乗る金融商品にしか見えない。「自分が死んだら人の為に」という生命保険の王道から外れた、金融商品だ。

 じゃあ、何で国民生活センターへこんなに沢山クレームが持ち込まれるのか? それは、途中で解約した場合の返戻金が元本を割るケースが多いからだ。大抵、解約返戻金が元本を上回るのに、4年から8年かかる。だからこの期間に解約すると損をする。相談の内訳は80歳以上の高齢者が最も多く約40%、平均契約額は973万円、最高契約額は9,000万円である。「銀行で扱っているのにどうして減額されるのか。」「損するとは聞いていない。」など定期預金と混同しているようだ。

 
銀行はあくまでも保険会社から支払われる販売手数料が欲しいだけだ。その場でリスクの説明をきちんとしたのか、お年寄りが聞いていないのか、どっちもどっちだが、でも間違いなく言えるのは、高齢者の勘違いを利用した商品と言えるだろう。1,000万円で20~30万円の損なら実害は少ないが、こんな商品が目玉商品という、保険会社の体質はいかがなものだろう。もっと、まじめに保険に取り組んで欲しい。

 ただ、朝日新聞(2012/05/26)によると『一時払い終身保険』は変動の少ない国債で運用されきたが、ここに来てイタリアやスペインの財政不安から金利の急上昇を怖れた保険会社が販売にブレーキを掛けているそうだ。全く自分たちの都合しか考えていない。

 老後がますます長くなるのに、とりあえず使わないからと『一時払い終身保険』にドンとお金を注ぎ込むのは止めよう。家の改築、不慮の出来事、病気、長くなりがちな介護費用などいつ何時お金が必要になるか分からない。終身のつもりだったとしても、途中解約が多いのも無理はない。相続を考える前に、自分のお金は自分の為に使うものであることを確認しておこう。老後資金には「いつでも使える」流動性の確保が必要なのだ。元々、自宅など不動産の資産は流動性がなく、その上、流動性No1の現金まで『一時払い終身保険』に縛る必要はないというのが私の考えだ。

 次回は保険のまとめです。

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