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Home 相談員のコラム 相談員コラム…現実的介護費用

PostHeaderIcon 相談員コラム…現実的介護費用


 いやあ、今年が始まりました。年賀状は書かないので、この場を借りて新年のご挨拶を! 
改めまして、新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。
年賀状を送ってくれた方、ありがとうね。

 前回、老後の話をした際「介護の費用はこの次に」と書いたので、早速取り上げよう。実はFP相談の中で老後費用が最もやっかいである。人生の3大出費と言われる「住宅・教育・老後」の中で住宅ローンや教育費などは、確かに当事者には大問題ではあるが、始まりと終わりが見えるので予想がつき対策が立てやすい。しかし、老後費用だけは本当に先が読めない。何歳まで生きるのか? どんな老後を過ごしたいか? どこで介護を受けるか? 本人が決められないことや選択肢があり過ぎて困るのだ。

 キャッシュフロー表という、年次の資金繰り表を作る際には、平均余命(男性79歳、女性86歳)に+5年とか+10年とかの余命を追加した表にするが、それ以上生きる可能性だってある。90歳超えたらお金が無いというのはあまりに悲惨だ。だからつい不安にあおられ、多めに予測しがちになる。

 「いざという時のために」とお金を使わず、死んだときに金融資産が一番多いという笑えない話も本当に多い。そういう何の為にも使われず私蔵される「死に金」が日本の経済を停滞させる一因でもある。しかし、逆に考えると、老後の経済的心配さえクリアできれば、高齢者が手持ちのお金を自分や人のために使い、もっと今を充実して生きられるし、世の中にもお金が回る。

 そのためには、老後かかるお金の相場観が必要だ。前回も書いたとおり、ほとんどの人は、老後と言っても元気なうちは、年金をメインにして足りなければ働いたり、工夫してどうにかする。もし、この時期に年金がなく病気で働けないとなれば、FP相談ではなく、生活保護など福祉の対象だ。問題は老後の最終期である介護状態になった場合のお金だ。介護が必要な期間は平均7年と言われる。

 これも現実に介護している方には常識だが、一切タッチしたことのない人には極端な話ばかりがきこえてくるようだ。入居金数千万円の有料老人ホームや、在宅で24時間介護サービスを受けると月額200万円もかかると言った話だ。確かにそんなケースもないわけではないが、一般的ではない特殊ケースだ。

 ちょうど2012年12月26日の日経新聞に「介護のお金一体いくら?」という記事があったので、介護費用の相場をご紹介する。介護保険の自己負担は1割、医療保険の自己負担も70歳以上なら1割(所得の多い人は3割)だ。これらをフル活用して、在宅で一番重い要介護5つまり寝たきり状態の場合、月平均6万8千円、介護度の軽い人を含めた全体の平均が4万4千円だった。在宅の場合、住居費と家族の手間分があるので安くなる。

 一方、施設介護は千差万別だが、住居費、食費、介護費、医療費等で10万円~となる。特別養護老人ホームや老人保健センターなどの昔ながらの相部屋だったら5万円~10万円と安いが、空きが少ない。入居しやすい有料老人ホームや、介護サービスは外部を使う高齢者向け住宅などは15万円~20万円かかる。

 大ざっぱに言って、在宅で家族がある程度面倒見てくれるなら月額5万円~10万円、施設に入居するなら月額10万円~20万円が必要だ。多めの金額で試算すると、在宅なら10万円×12ヶ月×7年=840万円。施設介護の場合、20万円×12ヶ月×7年=1680万円となる。それでもまだ心配なので2割増しとして、在宅で1000万円、施設介護で2000万円とする。その内、年金を差し引いた金額が、介護費用として取って置くべき金額となる。

 もし、月額10万円の年金があるなら、在宅の場合はそれでまかなえるし、介護施設に入っても1000万円の費用を準備すればいい。みんなが心配するより安いというのが私の感想だが、いかがだろう。

 それは、要介護5で月額35万8300円という介護保険と、医療費の一割負担、その上に高額療養費といって上限(高齢書の場合一般的に月額4万4000円以上)の医療費が免除されるという社会保障制度のおかげだ。

 現実的介護費用の相場がわかれば、老後費用の過度の心配や根拠のない不安から解放される。もし、老後の入り口にさしかかったときにある程度の金融資産があれば、適正な老後費用を取り置き、あとは自分のため、家族のため、社会のために使ってもいい。まとまったお金が無くても年金さえあればその中でどうにかなる。年金すらなければ、福祉の扉を叩くしかないが、とにかく悲惨なレアケースを前提に自分の老後を組み立てるべきではないと私は考える。老後は長い、無いものを嘆くより、あるものを生かす道を歩もう。

 最後に老後の金銭感について、ある高齢の女性が面白いこと言ってので紹介する。

「若い頃の一万円なんて、あっという間になくなったけど、年取ってからの一万円は値打ちあるね。今の私だったら、一万円であれこれ楽しいことができるから。」

今年が楽しい年でありますように!

 

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