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Home 相談員のコラム 相談員コラム…住宅購入を考える② 資産価値としてのマイホーム

PostHeaderIcon 相談員コラム…住宅購入を考える② 資産価値としてのマイホーム


 前回、家を買うというのは、30年もの長きに渡り、大借金して金利を払い続け、投資する事だと書いた。投資するならそのリターンとリスクをキチンと把握する必要がある。資産運用の収益にはインカムゲイン、キャピタルゲインがある。インカムゲインというのはある資産を保有することで安定的・継続的に得られる現金収入であり、キャピタルゲインは売却益のことである。この2つを足して、トータルリターンという。

 金融商品の場合、株の配当金、投資信託の分配金などはインカムゲインにあたり、その売却益がキャピタルゲインとなる。不動産投資の場合も人に貸した場合は賃料がインカムゲインとなり、物件の売却益がキャピタルゲインとなる。マイホームをこれに照らすと、賃料は支払わなくて良いのでこの分がインカムゲイン、そして売却益がキャピタルゲインとなる。

 まずマイホームのインカムゲイン分を見てみよう。賃貸に住んでいたときは毎月の家賃と共益費、2年に一度の更新料があった。自分の家なら家賃は要らないが、結構いろんな経費がかかる。まず住宅ローンの金利を払わなくてはならない。またマンションの場合、共益費と修繕積立金が毎月かかる。一戸建ての場合は、修繕費用がかかるので積立が必要だ。また自分で所有するので、固定資産税や都市計画税も毎年払わなくてはならない。つまり同じ物件を賃貸で借りた家賃からそうした経費を差し引いた分が純粋なインカムゲインとなる。

 一方、キャピタルゲイン。不動産の売却益といってもバブルの時のように益は望めない。むしろどれだけ目減りしないかが勝負と言える。マンションは築年数にもよるが新築時の8割~5割程度となる。一戸建ての場合、25年を過ぎれば建物評価額はほとんどなく、土地代だけとなる。ピンと来ないので、具体的な数字で考えよう。例えば、

 3000万円の郊外の新築一戸建て(土地1,000万円、建物2,000万円の評価とする)を3%の固定金利で返済期間30年の住宅ローンを借りて購入し、30年住んだ場合のインカムゲインとキャピタルゲインのトータルリターンは、

●インカムゲイン
 ・住宅ローンの返済額(元利均等、ボーナス払いナシ)総額4,553万円、
  
そのうち金利分は総額1,553万円なので  月額にすると      月額 43,138円
 ・固定資産税 約11万円(年間)                                    月額 9,167円
 ・修繕費(30年で432万円)                                        月額 12,000円
                                          合計月額 64,305円

 同じ物件を借りた場合、賃料は年額にして3,000万円×5.5%(賃貸利回りの相場)=165万円となり、
月額126,923円(更新料を入れて13ヶ月で割る)となる。

従って、126,923-64,305円=62,618円のプラスとなる

これを30年で計算すると2,254万円のプラスとなる。これが家を買って家賃が浮いた分だ。

●キャピタルゲイン
 3,000万円の物件で建てるのに2,000万円かかった建物でも30年経てばどんなに修繕しても価格はつかない。従って土地代だけになる。ここ数十年の地価変動率から見ても買った時と同額で売れれば良い方で、売却価格を1,000万円とする。

1,000万円(売却金額)-3,000万円(買取り価格)=-2,000万円となる。

 従って、トータルリターンは2,254万円-2,000万円­=254万円のプラスとなる。しかし、不動産取得には保証料、登記費用、取得税など諸費用(新築の場合、物件価格の3~7%)が必要で、売却時にも仲介手数料(約3%)がかかる。それらを引けばほぼプラスマイナス0円である。当然、ローンの残っている時点で売却すれば大赤字となる。マンションでの試算もほぼ同様だ。近くに駅ができるとか、大インフレが起こるなど、物件の地価が高騰する運に恵まれないかぎり、借金して金利を払いながらマイホームを持つという経済行為の実体はこういう事なのだ。

 30年運用してプラスマイナス0という成績は、はっきり言って運用資産としては話にならない。リスクはあるのに、リターンのない資産なので、マイホームを人生の不良債権と呼び、人には勧めない金融の専門家も多い。実際、マイホームを購入し住宅ローンを抱えると、他に金融資産を運用するという金銭的、精神的余力はなくなる。

 しかし、マイホームには家族の入れ物としての使用価値が確かにある。次回はどうしても家の欲しい人の為に、ローンで家を買うというリスクの軽減策について考える。


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