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Home 相談員のコラム 相談員コラム…連帯保証の禁止なるか

PostHeaderIcon 相談員コラム…連帯保証の禁止なるか


 昨日(2013年2月27日)のテレビニュースで「個人の連帯保証の原則禁止が民法改正の中間試案に盛り込まれた。」と言っていた。久々にいいニュースだ。お金塾の基礎講座にも書いたが、日本は未だに連帯責任で個人を縛り付けている。進学、就職、家を借りるなど、人生のいろんな場面で保証人を求められる。個人の失敗を他の人に償わせることを誓約させられ、秩序を維持しようとする社会が現代社会か! と言いたくなる。
 特に顕著なのが借金(ローンも含む)の連帯保証である。連帯保証の責任は重く、借金した本人と同様の責任が求められる。何となく日本では商慣習の様に当たり前になっているが、外国にはこんな制度はなく「封建制度の残滓である」と法律で禁止している所もある。

 この制度は2人の人間を不幸にする。まずお金を借りた本人。例えば、商売をしていて資金繰りや設備投資のために借金する。連帯保証人は1人とはかぎらない。配偶者+1名の2人を要求されることも多い。そこで、親戚や友人に頼んで連帯保証人になってもらう。うまくいけばいいが、返済できないほど状況が悪化した場合、借金の責任が連帯保証人に肩代わりさせられてしまうため、商売を止めるに止められず、最後は生命保険金めあての自殺に追い込まれる。連帯保証など無ければ、返済できない時点で、借金した本人が自己破産すれば一文無しにはなるが、命を落とすことなく再出発できる。

 もう1人は連帯保証人だ。保証人と連帯保証人の違いも分からず(お金の基礎講座をご参照)知り合いから頼まれ、判を押したが為に破産や自殺に追い込まれるケースが後を絶たない。自分の借金なら納得もいくが、連帯保証の意味が分かっていないだけに、その理不尽さに心が折れてしまうようだ。

 連帯保証では苦い思い出がある。私の知人が小さな会社の取締役をしていた。出資金を少し出していたので形式上は共同経営であったが、ワンマン社長がすべてを決める会社であった。その会社が借金を重ね金額が大きくなると、社長が知人に連帯保証を求めるようになった。最初は断わったが「このままでは会社がつぶれる」「共同経営者だから責任を取れ」「いざとなったら自分の財産を投げ出す」と脅され泣きつかれ判を押した。

 その会社が危ない頃、知人から「私には6千万円の生命保険があるので、いくらでもいいので金を貸して欲しい」と頼まれたが断わった。その後、会社は倒産、社長は自己破産し、連帯保証した知人に借金だけが残った。親から受け継いだ家屋敷も競売となり、それでもまだ数千万円の借金が残ったようだ。しかも社長は倒産する前から自分の子供に財産を移していたらしい。今でも知人からの借金の申込を断わった自分の判断は正しかったと思うが、まったくやりきれない。

 このように連帯保証人を従業員(特に経理担当)に頼むというケースも多いらしい。判を押さないと首を切られるとすれば、会社を辞めるか判を押すしかない。そのとき、冷静に会社を辞めればいいが、多くは知人のように判を押してしまうだろう。連帯保証を求めるのが親族や友人なら情の問題だが、従業員となると究極のパワハラスメントだ。

 経営者は借金を返せなかったら自分の財産(経営者の個人保証)を注ぎ込んでもいい。何故なら、会社経営は自己実現の為だし、事業がうまく行けば見返りも多い。つまり、経営というのは借金を厭わないハイリスクハイリターンの挑戦なのだ。ただ、まわりの人を巻き込んではならない。あくまで個人の失敗は何処までも個人だけの責任だ。

 今回の改正で金融機関が貸し渋りをし、必要な人が借りられなくなるという懸念があると言われる。しかし金融機関というのはもともと貸してナンボの商売だ。連帯保証や第三者の担保などという姑息で安易な回収方法に頼らず、貸し手の企業の将来性、経営者の力量などあくまで事業内容を見定める審査の目をもっと磨いて欲しい。

 日本になかなか起業家が育たないのは、失敗したら親兄弟、親戚、友人に類が及ぶ連帯保証や第三者の担保のせいだ。個人がリスクを取って事業を興し、例え失敗しても責任はその個人だけ。そうすれば、一文無し(個人破産)になっても命を取られることはないし、再起もできる。今回の改正がその一歩になればいい。リスクを厭わない起業家とそんな人にお金を貸す金融機関があって初めて起業家が生まれ、企業は育つと思う。

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