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Home 相談員のコラム 相談員コラム…浜岡原発再稼働の愚

PostHeaderIcon 相談員コラム…浜岡原発再稼働の愚


 今日(2013/06/05)の日経朝刊に「浜岡原発の再稼働申請」という記事があった。9面の一番下の隅のたった230文字の小さな記事だ。それによると中電の水野社長が「2015年3月末に完了する安全対策と平行して申請を進めることは可能だ。」と言ったそうだ。今まで、菅元総理の指示で原発を止めてきたけど、津波対策の塀を高くしたので再稼働させて欲しいということだ。そんな大事な事がたった230文字でこっそり書かれている。

 この国は本当に懲りない。福島の原発震災を経験し、16万人の避難者、汚染水漏れ、冷却水の電源喪失など、いまなお深刻な状況が継続している。にも関わらず、電力会社、政府は原発再稼働をなし崩し的に行なおうとしている。一体これ以上どんな目に遭えば原発という悪魔と手を切るのだろうという絶望的気分だ。

 東海、東南海、南海地震という三連動の巨大地震が起こる可能性が取り沙汰されているとき、浜岡原発を再稼働し事故が起これば、被害は静岡県だけでなく広域かつ甚大になり、日本経済も壊滅的な状態になるだろう。アベノミクスだとか株価がちょっと上がったと浮かれたことを言っている場合ではない。

 原発を止めようという人たちも、脱原発だの卒原発だの脱原発依存だの、言い回しを替えて支持を増やすという姑息な手法はもうやめにしたい。原発を止めたいのだから反原発で良いではないか。反原発では支持は広がらないという意見もあるが、もはや曖昧な支持はいらないほど状況は差し迫っていると感じる。7月の参院選で自民党が勝てば、衆議院、参議院で公明党他と組んで安定過半数を確保し、改憲や原発再稼働、原発輸出に突き進むだろう。そうならないためには以下の2点を強調したい。

 ひとつは原発を動かす電力会社の当事者能力だ。福島原発の震災後の惨状を見ると、最近だけでもネズミによる全電力喪失、汚水槽の洩れ、原子炉建屋の下を流れ汚染される地下水に至ってはもはや打つ手がない状況だ。素人目に見てもこんな技術力で本当に廃炉できるか疑問だ。しかし東電に替わるものも他にいない。つまり日本には原発を動かす当事者能力を持ったものは誰もいないのだ。

 電力会社は隠蔽など企業体質も最悪だが、技術的能力として元々任せるべき主体ではなかった。もし、原発をインドなど諸外国に売るというなら、安倍首相や経産省、東芝、日立は原子炉内部の被害状況さえ未だわからない福島原発の後始末をキチンとしてから物を言えと言いたい。もはや誰も手に負えない原発を輸出したり、再稼働したりできるはずはないのだ。できるのは一歩一歩廃炉にしていく事だけだ。

 もう一点、大事なことは「原発なしでも電力は足りている」という事実だ。震災直後は「原発なしでは日本経済は持たない」と脅されたし、暗い駅を通るたび「大丈夫かなあ」と不安になったけど、今となっては原発なしでも家庭生活も経済活動も何ら問題ない。それでも「安価な電力の安定供給」というお題目で原発再稼働を経団連などは要請しているようだが、賢い経営者なら膨大なリスクに比べリターンがあまりに少ないことに気づくだろう。むしろ、原発の再稼働は原発後を見据えて動き出した新エネルギーへの転換の足を引っ張りかねない。

 企業が事業を推し進める上で、一番の難しいのは不採算部門からの撤退だ。膨大なお金と時間と労力をかけて作り上げた事業を無にすることは、電力会社の現経営者にはできないようだ。中電の水野社長のように隙あらば原発の再稼働をもくろむことしか頭にない。しかし、電力会社という一企業の思惑に乗ってはいけない。経済全体を見れば思い切って原発というハイリスク産業から撤退しないと次の新しい事業展開は望めない。

 51基もあった原発が大飯原発一基のみ稼働するという、事実上の原発なし社会が常態となった日本で再稼働させることは愚行そのものである。7月の選挙では原発問題は争点にならないとマスコミは言っているが、争点はマスコミが決めるのではない。私は原発をやるのか止めるのかこの一点で投票する。

※前の記事は左の「相談員のコラム」で読めます。