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Home 相談員のコラム 相談員コラム…原発廃炉へのイバラの道

PostHeaderIcon 相談員コラム…原発廃炉へのイバラの道


 今日(6月26日)、沖縄電力を除く9電力会社の株主総会が行なわれ、各電力会社は原発をできるだけ早く再稼働させる方針を示した。株主からは脱原発や情報開示などを求める提案が出されたが、ことごとく否決された。電力会社は3.11の原発震災をなかったことにするつもりのようだ。ひな壇に並ぶ感情のないのっぺりした役員達の顔が死に神に見える。

 先週も自民党の高市政調会長が「福島原発で死者はいない。」と言って大問題になり、その後発言を撤回した。本人は被爆での直接の死亡者はいないと言いたかったようであるが、認定されている原発事故関連死だけでも1400人を越えている状況ではあり得ない発言だ。

 しかし、同様の発言は財界や勝間和代さんなどによってくり返されている。本当に直接被爆による死者はいないのか。東電があるはずの録画データを開示していない為、詳細は定かではないが、事故当時に多くの作業員が高濃度の直接被爆をした事は確実だ。その後も高濃度汚染水が長靴に入った作業員がいたというニュースもあった。しかし、その人たちがその後どうなったかという報道はない。つまり直接被爆による被害者は意図的に闇に消された。だから、表舞台でこんな発言が堂々と出てくる。予想はしていたが、ホンの2年で「原発震災」をなかった事にする勢力がこんなにおおっぴらに台頭するとは思わなかった。

 これからは直接被爆や関連死だけでなく、排出された膨大な放射性物質による水や空気や土などの汚染による人間への健康被害が問題となる。水俣病などあれだけ因果関係が明快な公害事件でも被害との関係を裁判で立証するのに何十年もかかり、未だに救済されない被害者がいる。地元である福島県の健康被害調査の被爆数値でさえ改ざんされる状況で、3.11から数年たった後にガンが発病しても、東電や政府はすんなりと賠償に応じるとは思えない。

 今、安倍首相政権は直近の参院選などで、原発問題は出来るだけ争点にしないし、ひっそり隠れて原発再稼働や原発輸出をもくろんでいる。政府は規制委員会を使い、活断層など問題のある老朽化した数基の原発を廃炉にさせて国民のガスぬきをしつつ、その他の多くの原発を再稼働させるシナリオを描いているようだ。何の為に? これによって少し安価な電力得られるというのは表向きの経済的理由であり、本当は安部首相自身が核を手放したくないからだろう。首相夫人が原発反対という報道も勘ぐれば反対意見を和らげる作戦に見える。

 しかしだ。原発を再稼働しようとする人たちでも福島原発の廃炉は気になるはずだ。先週の朝日新聞によれば「チェルノブイリでは未だ廃炉作業の見通しがたたず、内部は手つかずのままだ。爆発で壊れた建屋をコンクリートで覆った『石棺』は傷みが激しく、放射能汚染が広がる危険にさらされている。崩れかかっている原子炉建屋を80メートルほどの高さの巨大鉄骨で、かろうじて支えている。危機を打開しようと、2年後の完成を目指し、4号機を丸ごと覆うドーム形のシェルターを建設中だ。建屋の崩壊で外に放射性物質が飛び散るのを防ぐ。」とのことだ。

 ようするに内部はどうしようもないから外から覆うしかない状況だ。一昔前なら、ロシアの技術は低く、日本ではあり得ないと言っていたけど、福島の惨状を見ればまったく同じ状況だ。今日も福島の原発近くの井戸水や海水から高濃度の放射能汚染水が検知されたようだ。原子炉内部に手がつけられない以上、汚染は広がるしかない。ロシアは27年経って見通しがたたないが、福島の廃炉も40年かかると言っているけど、工程表は工程希望表で見通しすらつかない点は同じだ。

 いったん事故が起これば手を付けられなくなるのが原発の本質だ。事故を起こした原発の廃炉といい、今後長期に渡る被爆の健康被害といい、私たちには何十年ものイバラの道が待っている。私たちが福島原発震災で学んだのは「安全な原発などない。」ということではないか。

 FPというのは家庭のお金の相談に乗る仕事だから、家計費の数十万円をどうしたこうしたという話をする。でも、こんな未来に向けての相談ができるのも、社会が安全で安定してこそだ。福島の惨状を見ればわかるが、ささやかな個人の家庭生活は原発震災が起これば根こそぎなぎ倒される。だから、原発震災に怯えた日々を忘れないし、原発再稼働は絶対に許さない。


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