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PostHeaderIcon 相談員コラム…無料相談


 ちまたには「無料相談」が花盛りだ。今日(2013年7月5日)も朝日新聞に「老人ホーム紹介業、なぜ無料」という記事が載っている。それによると、区役所の高齢者福祉課の窓口に老人ホーム紹介業のパンプレットがいっぱい置いてあるそうだ。有料老人ホームなどは民間業者なので、役所では公平性のため特定のホームを勧められない。その為、こうした紹介業社が受け皿になっている。紹介業社に入居ホームの相談をし、いくつか紹介を受け、入れ施設の面談に同行してもらう、こうした紹介業務をすべてが無料なのである。

 高齢者住宅経営者連絡会議という団体が加盟業者に行なったアンケートによると、紹介業者と連携しているホームは87%である。また気になる紹介料は入居が決まった場合の一件当たりホームが紹介業者に払う金額は30万円~40万円が最も多く、100万円以上と回答した所が10社ある。自社の社員が営業するより効率的なので、実際の入居者の半数近くがこうした紹介業に頼るホームもあるようだ。この記事を読んで「みんな無料相談に弱いなあ」と思う。私だって「無料」にはグッとくる。でも、FPとしては複雑な思いだ。

 ファイナンシャルプランナー(FP)だって霞を食っているわけではないので、どこかで利益を得なければならない。通常、FPは企業系FPと独立系FPに分かれる。企業系の方は自社のために働かなくてはならないが、お給料がいただける。一方、独立系のFPの収入源は3つある。一つは相談料、二つ目は紹介料、三つ目は原稿や講演料である。一つ目の相談料(FPの有料相談料は5千円から1万円ぐらい)もお金を払ってまで相談する人はまだまだ少数だし、三つ目は名前を知られるほど有名にならないとキチンと稼げない。だから、FPを職業として成り立たせる為には二つ目の保険や金融商品、住宅関連などの紹介料がメインとなる。だから紹介料ビジネスのFPは無料相談が多い。

 私がCFPになったとたん、こういう紹介料ビジネスのお誘いが増えた。保険の代理店、中古マンションの紹介、金融商品の紹介などである。お客さんがその商品を購入したら、約5%程度の成功報酬が得られるというものであった。たぶん最初はこのくらいのインセンティブ(報酬)で開始して、ドンドン紹介する人にはもっと出すのだろう。5%でも500万円で25万円、1000万円なら50万円の紹介手数料がいただける。これなら事務所を構えても「無料相談」を掲げられる。中には紹介手数料抜きでも勧めたい商品もあったのでかなり悩んだが、どうしても下心があって相談に答える自信がなく、お断わりした。今は細々とした相談料と副業で食べている。

 前に通販会社で仕事をしていたので「客獲得単価」がいかに大事か理解している。商品は人に認知され、買う気になってもらわなければ成り立たない。そのために莫大な広告費や宣伝費をかける。テレビCMで無料お試しセットをタダで配るのもこのためだ。しかし、こうした経費が商品の値段を押し上げているのも事実だ。

 特に前述の老人ホーム、FPが扱う保険や金融商品、家など高額商品は、実際の購入に結びつけるのためのもう一工夫が必要だ。それが「無料相談」だ。「無料なら損しない」と客の心理的なハードルを下げ、相談という名の説得をし商品を購入してもらう。それ自体はお互い納得していれば何の問題もない。しかし絶対にその相談が「公平中立」ではないことをキモに銘じるべきだ。消費者から「お勧めや紹介が偏っている」というクレームがあるそうだが、無料では公平中立の相談は受けられないと言う前提で、相談し提案を検討すべきだろう。

 FP協会でも相談時に「仲介手数料などインセンティブの有無」を相談者に明示するよう指導しているが、実際の無料保険相談などで聞いたことはないし、それどころか仲介手数料をもらいながら、堂々と「専門家による公平中立な相談」を前面に打ち出している。

 じゃあ有料の相談なら無条件に信頼できるかというとそうでもない。最近外国のファンドで大がかりな詐欺事件があったが、だまされた人がインタビューで「セミナーが有料だから信用した。」と言っていた。「無料は危険」という消費者心理の裏をかいた詐欺だ。だから有料=安心という訳でもないようだ。

 もし私が紹介料ビジネスをするとしたら「FPなのであなたの利益を最優先に考えますが、この商品を売るとこの会社から○○円の仲介手数料が入ります。だから公平でも中立でもありません。」といって相談に乗るだろう。でもそれで、人に納得してもらえる自信はやはりない。

 

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