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Home 相談員のコラム 相談員コラム…35年ローンを考える②

PostHeaderIcon 相談員コラム…35年ローンを考える②


 前回のつづきで、35歳で35年の住宅ローンを組むと、返済完了が70歳になってしまう問題だ。細かな金利は気にしても「何で」と言うほど、ローンの期間に無頓着な人があまりにも多い。「完済が70歳になってしまいますよ」と言うと「アッそうか!」という顔をし「何とかなるでしょう」と答える。この「何とか」の中身は「繰り上げ返済」と「退職金」だ。

 35歳と言えば、老後なんて先の先の事だ。今は若いから給料も少ないけど、そのうち給料も上がってお金の余裕も出来るだろうから、まとまったらドンドン繰り上げ返済すれば、定年までには完済できるだろう。もし出来なくても退職金があるから大丈夫と考える。住宅ローンなんてみんな借りているし、なんとかなると思ってしまう。

 もちろん、もはや給料が右肩上がりではないことも、会社が倒産して退職金がなくなることがあることも、自分がリストラされる可能性だってゼロではないことも知っている。しかし、家を買おうと家探しを始めると「悲観的に考えていては、家なんか買えないよ」「今でもちゃんと家賃払っているんだから大丈夫でしょ」と根拠のない強気が頭をもたげる。とくにマンションのモデルルームや住宅展示場を見に行くようになると、一種の躁状態になり、金銭感覚が麻痺してリスクのことなんかどこかに行ってしまう。

 リスクの中でもハイリスク、つまり会社の倒産やリストラ、病気などローン返済が出来なくなる破綻状態になれば、任意売却か競売で家を手放し一度精算するしかない。でもそれより軽いリスク、思ったより給料が上がらず、教育費もかかり、繰り上げ返済が出来なかった、しかも、退職金も減額された。というありえそうな未来だったときはどうなるのだろう。シミュレーションしてみよう。

 前回同様、35歳で年収450万円の人の場合、扶養家族にもよるが可処分所得は約396万円。単純に月額で割ると33万円、ボーナスを除くと手取りで月給25万円ほどになる。この家計費で住宅ローン月額107,248円(3000万円、金利2.5%、35年のローン)を支払うとする。

 この例では家計費の中に「住宅ローン」がデンと居座るので、まったく余裕はなく、毎月赤字となりボーナスで補填することになるだろう。そうすると教育資金やまして老後資金など将来への備えはほとんど出来ない。年収も少しは上がるが、教育費負担が重くのしかかり、カツカツの生活が続く。

 現役時代はカツカツでも生活できるが、その後の再雇用期間(60歳から65歳ごろ)、年金時代(65歳以降)になると現役時代の半分くらいの年収となり、毎月107,248円の住宅ローンは払えなくなる。それでも退職金があれば、それでまとめて返済しローンは完済できる。しかし、虎の子の老後資金である退職金はほとんど無くなり、多少残っても築35年のボロボロの我が家を少し修繕すればスッカラカンだ。そして老後の蓄えのない年金だけの、まったく余裕のない老後生活となる。もし、退職金がなければ、家を売るしかないだろう。60代でローン破綻の家なしは本当に辛い。

 つまり、70歳まで住宅ローンを抱えるというのはそういうことなのだ。家を買う時点で出会う専門家(ディベロッパー、不動産屋、銀行など)はあなたの老後までは考えてくれない。もちろん、給料だってドンドン上がるかもしれないし、親の遺産が入ったり、宝くじだってあたったりするかもしれない。プラスになる分には問題ないが、ちょっとでもマイナスに振れれば、ずうっとお金の余裕のない貧乏な生活が続き、へたをすると老後の住宅ローン破綻もある。つまり、35年の住宅ローンの行く末である60歳から70歳はあまりにグレーで、ローンに振り回されて一生を終えるかもしれない。

 不動産を買うなんて人生でそうそうあることではない。まして最初は誰だって素人だ。だからといっていわゆる専門家の言いなりになり、最初の住宅の購入方法に問題を抱えると大変なことになる。

家を初めて買う時点の重要ポイントは次の3つ。

①身の丈にあった物件を選ぶ。

②金額も期間も「借りられるだけ借りる」という発想で住宅ローンを組まない。

③60歳までに住宅ローンを完済する。

 次回はこの点を考える。とくに「身の丈にあった家」というわかったようなわからないような物差しについて詳しく述べたい。

 

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