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Home 相談員のコラム 相談員コラム…35年ローンを考える③

PostHeaderIcon 相談員コラム…35年ローンを考える③


 そもそも、35年ローンで60歳までに住宅ローンを完済しようとすると、25歳で家を購入しなければならない。25歳といえば社会人になったばかり。今どき頭金にする預金があり、ローン審査が通り、家を買おうとする25歳は世の中に一体何人いるのだろう。少なくても私のまわりには一人もいない。だから家を購入しようと思う30~40歳ぐらいの適齢期の人が35年ローンを組めば、どうしても老後にまで住宅ローンが食い込んでしまう。元々35年ローンという設定自体に無理があるのだ。

 では何故、35年ローンを安易に選択するかと言えば、それは月々の支払いを軽減させるためだ。今の家賃並みでなければなかなか購入に結びつかない。だから売る側は老後の事なんか無視して、35年なんていうローンを勧める。購入者も目先の利益に飛びつき問題を先送りにしているに過ぎない。

 問題点は2つある。ひとつは不確かな老後に住宅ローンを残さないよう60歳までに完済しようとすると月々の支払額が多くなること。もう一点は家計費(年収でなく手取り給料で考える)の中で住居費が占める割合が多いと、他の事が何も出来なくなってしまう点だ。これらを解決するには自分たちの身の丈にあった金額の物件を選ぶしか無い。身の丈というのは簡単なようでなかなか難しい。家を買ったほとんどの人は「ちょっと背伸びした所もあるかもしれないけど、かなり妥協して選んだ」と言うだろう。これはまだ身の丈の家では無い。

 まず家を買おうと夫婦で話がまとまると、チラシやネットで調べ、休みにはせっせとマンションのモデルルームや住宅展示場に出かける。例えば住宅展示場に建つ家の広さをご存じだろうか? 大抵建坪80坪以上の豪邸だ。もちろん内装や設備はハイグレード仕様。ちなみに案内係に「この家全部でいくらですか?」と聞いてみるといい。大抵教えてくれない。もし気に入り検討に入ると、あれこれあきらめて妥協して、建坪も半分以下、内装や設備も一番安価なクラスに落ち着く。そして実物は展示場の物とはまったく別物となる。

 家を買おうとする人が住宅展示場へいくのは、自動車を初めて買う人がいきなりベンツのショールームに行くようなものだと、わたしは思う。一番いい物を見た後では、Bクラスだって、国産車だって妥協の選択だ。妥協したから分相応の身の丈の自動車だとは誰も思わないだろう。実際、車選びでこんな無謀なことをする人はいない。

 熱狂的な車好きは別にして、ほとんどの人は自分の懐と相談し、買えそうな車の中から選ぶ。自動車は外車、国産車、高級車から街乗り車、人気の軽自動車、充実した中古車市場もあるので自分にあった車が選べる。かなり詳細な情報や評判が開示されているので、ネットで条件を調べ、当たりを付けて実物を見に行く。スペックを比較し、中古車なら詳しい履歴を調べる。そうして納得して購入する。

 それに引き換え、家選びは選択肢が少なく、その上、素人と専門家の知識差が大きい。35年ローンで毎月の支払いを抑え、矛盾を老後に回すことで、本来買うべき身の丈にあった家より1ランクも2ランクも高額の商品を買わされているというのが、私の率直な感想だ。

 夢見る家(高くてとても無理)→妥協する家(借りられる目一杯の金額・期間でローンを組む)→身の丈に合った家(教育費や老後資金を貯められる家)と考えるとわかってもらえるだろうか。

 自動車の初心者には街乗りの小型車か軽自動車、お金が無ければ中古車を勧める。買い替え時にその時の最良車をまた選ベばいい。家は一生物と思うから、つい背伸びしてしまうが、家だって状況が好転すればドンドン買い替えればいいのだ。だから初心者にはまず無理の無い安い家や中古をお勧めする。

  実際、平成24年の住宅支援機構の「フラット35」の利用者の費用調査によると新築の場合

・建物のみ 3050万円

・建物+土地 3562万円

・建売り 3206万円

・マンション 3758万円

であったが、同じ調査で中古の場合

・中古戸建て 2184万円

・中古マンション 2510万円

である。新築と中古の差は1000~1200万円ぐらいだ。

 

 この差を実際にシミュレーションする。35歳の方が25年の住宅ローンを組み60歳で完済する。

〈新築の場合〉

3000万円を25年ローン、固定金利2.5%で借りると

返済総額 4038万円   支払利息 1038万円

月々の返済額 134,585円(ボーナス支払いなし)  年返済額 1,615,020円  となる。

 

〈中古の場合〉※もともと中古の場合は長期ローンが組めない。

2000万円を25年ローン、固定金利2.5%で借りると

返済総額 2,692万円   支払利息 692万円

月々の返済額 89,723円(ボーナス支払いなし)  年返済額 1,076,676円  となる。

  差額は月額44,862円、年額538,344円となる。

  この差額をそのまま積立で25年3%で運用すると総額2,022万円(その内利子は676万円)の金融資産になる。しかも、虎の子の退職金はまるまるそのままだ。もちろん全額老後資金にしなくても、半分は教育費や繰り上げ返済、旅行などの余暇費用に回してもいい。最初の住宅ローンが1,000万円違うだけで、返済時には余裕ある生活、60歳越えたらゆとりある老後がまっている。

 家を買うと決めたら、最初の購入方法で絶対に無理をしないこと。住宅ローンに一生を台無しにされないために、くれぐれも35年ローンなど組みませんように!


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