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Home 相談員のコラム 相談員コラム…ニーサってどうさ②

PostHeaderIcon 相談員コラム…ニーサってどうさ②


 私がニーサをやらない一番の理由は「損益通算」できないからだ。損益通算とはいろんな投資のもうけと損を合算してから課税されること。例えばA株を売って20万円利益を得ても、B株で10万円売却損を出せば差し引き10万円の利益に対してだけ課税されるというもので、売却だけでなく配当や分配金も含むので、投資メリットが大きい。おまけに、大きくマイナスを出したら3年間は売却損を繰り越せる。しかし、ニーサ口座は特定口座や一般口座との損益通算ができないだけでなく、ニーサ口座の中でも損益通算できず、売却益や分配金は非課税になるが、損に関しては一切考慮しないしくみだ。これはかなりのデメリットだ。

 
まずニーサは口座を作って新たに投資を始めなければならない。この「新たに」というのがネックなのである。今ある株や投信をそのまま移行できないので、いったん現金化して新たに手数料を払って投資し直さなくてはならない。最近キャンペーンで手数料無料を一定期間もうけている証券会社もあるが、ふつう買い換え手数料は1~3%もする。これではちょっとぐらいの売却益など吹っ飛んでしまう。だから今まで運用してきたものはそのままにして、手持ちの現金で始めるしかない。

 例えば、100万円の投資をニーサの口座で始めるとする。手数料を抜きにして、株を買って1%の配当を得た場合、課税額は約2000円、確かに非課税なら2000円得するが、口座開設に必要な住民票だって取得に300円かかる。わずか1400円のために、住民票を取りに行き、郵送し、口座を開いて投資を始める人などいないだろう。やはり、ある程度の売却益か配当、分配金が見込めないと、投資する意味がないし、「非課税枠」を有効活用することにならない。ハイリターンをのぞめば当然リスクも高くなる。

 リスクは振れ幅の事なので、大きく儲かることもあれば大損することもある。そんなとき損益通算できないのは大きなダメージだ。しかも、5年間と期限が区切られているので、値を戻すまで気長に長期に保有することもできない。また、株を短期で売買して売却益を得るタイプの投資も、いったん売却した後に買い換えができないので向かない。一年に100万円投資して、途中で50万円売っても、新たに50万円の投資はできない。残額の50万円のみとなる。

 こんな使い勝手の悪いニーサを本当に投資初心者に勧めていいのだろうか? 始めたはいいけど、面倒であまりメリットもないとなれば、却って投資から逃げてしまうのではと老婆心ながら心配になる。

 それでも「非課税枠」は魅力だ。使ってみたいという人にポイントをあげてみよう。

●損益通算できないし、売却損の3年繰り越しもできないので、短期売買に向かない。長期保有を前提に運用する。

●ただし、5年間しか保有できないので、出口戦略を持とう。

●非課税枠を有効活用するには果敢にリスク商品に挑もう。ちまちました商品では労多く
て益が少ない。

●絶対に値上がりする株を買って売ればよいのだが、これがわかるなら苦労しない。もし、ものすごく値上がりしたら売るぐらいの気持ちで、最初から売却益は狙わない。だから、次の策として、値動きが少なく、配当の多い株に投資する。実際、日経の記事(2014年1月11日)によると、武田薬品工業、みずほFG、キャノンなど長期保有できて、配当の高い(2.5%~4.0%)銘柄にニーサの買い付けが集まっている。

●同じ理由でJリートもお勧めだ。もともと利益の9割を出資者に分配することで法人税を支払わなくてよいので、一般的に株より分配金(株における配当)が多い。今現在、株の配当金が平均2%あるかないかというとき、Jリートの分配金平均は3.7%ある。100万円投資して年間37,000円の分配金、この課税分7,400円が非課税になる。

●他に投資信託などの積み立ても多いようだが、この場合、保有している間かかる手数料の安いETF(TOPIX連動型上場投資信託など)がお勧めだ。

●口座開設する金融機関はあれこれあるが、自分が買いたい商品がそこにあるとは限らないので、キャンペーンにつられないこと。手数料も金融機関でまちまちだ。

●配当の受け取り方も『株式数比例配分方式』(証券口座で受け取る)という方法にしなければ、配当が非課税にならない。良くある郵便局受け取りでは課税される。

というわけで、かなり細心の注意をしてニーサは取り組まなければならない。ニーサもイギリスのアイサのように、もっといい制度になるかもしれないのでもう少し様子を見たいところだ。ただ、今の段階で老後資金確保のための投資をするなら「確定拠出年金」(相談員コラム ああ年金 ―― 自分年金で優遇税制を使い倒せ!に詳しく書いてあります。)の方が数倍良いと私は思う。

※前の記事は左の「相談員のコラム」で読めます。