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Home 相談員のコラム 相談員コラム…浜岡原発の再稼働で地獄の窯が開く

PostHeaderIcon 相談員コラム…浜岡原発の再稼働で地獄の窯が開く

 次は「デビットカード」の事を書こうとしていたのだが、中部電力が「浜岡原発4号機の再稼働を規制委員会に申請した。」というニュースをきき、急遽取り上げたいと思う。カードの使い勝手や金利の話など細々したお金の話ができるのは、ささやかな日常が続くという前提がなければ不可能だ。しかし、チェルノブイリ、福島の事故を見れば、ひとたび原発で事故が起これば、ささやかな日常なんて一発で吹き飛んでしまう。浜岡原発が再稼働されれば、この日常が足下から崩れるかもしれないのだから、やっぱり今取り上げるべきは「原発」の事だろう。

 浜岡原発は2011年3月11日の東日本大震災による福島第一原発の原発震災の後、東海地震、東南海地震、南海地震の想定域のど真ん中の上にあったため、当時の菅首相の超法規的な要請で止められた。そのとき、首都圏に近く日本一、いや世界一危険な原発が止まって「ホットした」人も多かったと思う。私もその一人だ。しかも「運転中の原発を地震が怖くて止めたのだから、そのまま廃炉にするのだろう。」と思っていた。それがゾンビのごとく3年たって「再稼働申請」である。いやびっくりした! 中電という一私企業の執念深さ、恐るべしだ。

 中電は2兆円以上の投資をあきらめきれないで、なりふり構わず、何が何でも既存原発の元を取るために「再稼働」させたいようだ。津波に備え22メートルの防波壁や「フィルター付きベント」に3000億円ものお金をつぎ込み、地元にも攻勢をかけている。原発の替わりの火力発電の燃料費が経営を圧迫し苦境にあるのも事実だろう。しかし、一企業の経営判断でもって「原発の再稼働」が決められて良いのだろうか。

 もし、東日本大震災以上の3連動(東海、東南海、南海)の巨大トラフ地震が来たら、中電のちゃっちいアリバイ工作的な浜岡原発の防波壁なんてひとたまりもない。原発震災で緊急避難するのは30キロ圏内の86万人、風向き次第では首都圏まで及ぶ避難になるかもしれない。しかも、浜岡の近くには東名高速、新東名高速、東海道新幹線など日本の動脈が走り、それが放射能汚染で寸断されれば、日本の経済は壊滅的打撃を受ける。一企業の経営とこの巨大原発震災とでは天秤にかけるまでもない。

 原発を諦め切れない人たちが暗躍し、策謀し、わからないように「再稼働」を模索する。多分、浜岡原発の再稼働はいろんな意味で指針となるだろう。もし再稼働すれば「あんなに危険な浜岡ですら再稼働したのだから、日本の原発はすべてOKだ。」となるだろうし、再稼働しなくても「危険な原発を排除する安全指針をもった規制委員会の認めた原発は大丈夫だ。」ということになる。何にせよ「原発を即0にする」という引導を渡されない限り、電力会社はなんとしても「再稼働」をさせたがる。

 原発の再稼働には地元の合意が必要だ。一番の地元である御前崎市の石原市長はバリバリの原発推進派、明日にでも再稼働させたいようだ。しかしお隣の牧之原市は市議会で「確実な安全・安心が担保されない限り永久停止」という決議をし、西原市長も原発永久停止の立場を変えていない。また、静岡県知事の川勝知事も「住民判断は当然」とし、住民投票を実施すべきだとしている。原発マネーでズブズブの御前崎市はともかく、地元でもあまり原発の恩恵のない所では温度差はあるが、ほぼ再稼働反対のようだ。むしろ、原発リスクで人や企業が逃げることを怖れている。

 いま日本中で原発が一基も稼働してない状態が続いているが、経済も私たちの生活も困っていない。原発再稼働の主張は「原発を止めると火力発電が増え、燃料費がかさむので電力料金を上げざるを得なくなり、中小企業などの経営が厳しくなる。」というものだ。国富の流出なんていうおおげさな言い方もしている。ガスや石油などの燃料費がかさむのは、電力会社が高い燃料を買っているためで、2017年にはアメリカから安価なシェールガスの本格輸入も始まり、その影響で中東からの輸入価格も大幅に下がるようだ。はっきり言って、もう燃料費の高騰に関してはメドの立っている問題だ。エネルギーは火力発電で当座しのいで時間を稼ぎ、クリーンエネルギーにシフトして行くしかない。その道をドイツだけでなく日本も世界に示せる良い機会なのだ。

 もはや原発に未来はないということに異議はないだろう。問題は現存の原発にしがみつくか、きっぱり捨てるかということだ。万が一、浜岡原発が再稼働したら、東京に住む私たちも、地震と原発震災におびえる暮らしがまた始まる。そんな危うい日常なんてまっぴらだ。

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