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Home 相談員のコラム 相談員コラム… 老後は都会で⑩ 本当の最終回

PostHeaderIcon 相談員コラム… 老後は都会で⑩ 本当の最終回


 このテーマで長々と書いてきて「なるほど、老後は都会で暮らすのもいいなあ」と思ってもらえたらうれしい。介護が必要になってからの住み替え(子供との同居、施設入居)は「渋々、仕方なく」するもので、本人は不本意な事が多い。でも自立期の老後の場合の住み替えはまったく意味が違う。それは「より快適な老後生活の為」に自分自身が選び取ってするものである。確かに住み替えは面倒だし、慣れた場所からの転居は不安だが、それにもましてワクワク感が大きい。

 

 気力も体力もある老後の入り口で、人生をリセットするための住み替え。田舎への移住や海外移住などいろいろな選択肢もあるけど、やっぱり私のお勧めは「老後は都会で」だ。住み替える動機は「一度都会に住んでみたかった」「昔住んでいた街にもう一度住みたい」「子供の近くに住みたい」「不便な一戸建てから都会の便利な所に住み替えたい」「友人が同じマンションに住もうと誘ってくれた」「病院の近くがいい」「雪下ろしがきつい」「自動車に乗れないので、徒歩圏で暮らせる所に住みたい」「しがらみのない自由が欲しい」などいろいろある。以下、短期の場合の住み替えと、長期となる本格的住み替えについて考えてみたい。

 2~3年ぐらいの短期の場合はあまり問題ない。「一度住んでみたかった」という場所に賃貸住宅を借りて、そこを拠点に都会の生活を満喫して、気が済んだら元の生活に戻ればいい。老後は国内旅行、海外旅行という人が多いが、意外に旅行はお金がかかる。それなら東京(別に京都でもいいのだ)にワンルームのマンションを借りて、次の更新までの2年間住む方が絶対におもしろい。7万円のマンションを借りても2年なら180万円ぐらいだ。ちょっとしたクルージングの一回の旅行代金と同じ。

 しかも書店に行けば町歩きのガイドブックが選び放題、2年も住めばいろいろな所に行けるし、いろいろなイベントも経験できるし、いろいろな人に出会え、かなりディープに関われる。その後のテレビの前での長い老後生活で「ここ行ったことある!」「あのときは楽しかった」と何度も楽しめる事請け合いだ。

 一方、本格的な地方から都会への住み替えでは、地方の自宅はどうするか、資金計画は、誰に相談するか、いろいろ考えることが多いが、まず一番に考えなくてはいけないのは「出口戦略」だ。つまり、自立期の老後の最後に必ずやってくる「介護期の老後」をどうするかという問題だ。「ピンピンコロリ」などとうそぶく輩はほっといて、それが長いか短いかは別にして誰にでも介護期はやってくる。それをザックリと計画する、特にお金の計画を立てておかないと、自立期の老後も不安で楽しめない。

 上野千鶴子さんは講演で「おひとり様の在宅のみとり」について「可能である」とおっしゃっていたけど、それにはかなりの用意周到な準備が必要と思われる。医療や介護スタッフがチームを組んで全面サポートするのだが、現実的には始まったばかりで、数も限られている。

だから介護が必要になったらギリギリまで自宅で過ごし、最後は施設に入るという道をほとんどの人が歩むだろう。私自身も認知症もしくは要介護2くらいになったら施設(どうせ行動半径は狭くなるので都会にはこだわらない)に入ろうと思っている。つまり、どこかへ住み替えてもそれが「終のすみか」にはならないということだ。

 だから、賃貸でいいというのも一つの考え方だが、思い切って地方の家を処分して小さな中古マンションを購入するのもいい。都会の小さな中古マンションを買って引っ越した場合、10年~20年して施設入居したらその家は空き家になる。「終のすみか」にはならないけど「終のすみか」を支える原資にはなる。つまり、小さなマンションは都会の便利な場所なら買い手も借り手もいるので、お金を生むのだ。施設の経費は年金がベースとなるが、それに月々数万円プラスされればどんなに心強いことだろう。

 中古マンションの購入には他にも良いことがある。一つは自宅の処分ができること。都会に永住するとなると地方の自宅をそのままにはできない。維持費(光熱費や固定資産税など)もかかるし、年金生活で2重生活は無理だ。だから貸すなり売るなりするしかない。そのためには自宅の不要な荷物を処分して一度きれいにしなくてはならない。こんな機会でもなければズルズルとやらないままで、残された人に迷惑をかけることになる。老後の入り口で物を整理し身軽になるのは良いことだ。

もう一つは介護が必要になってもギリギリまで自宅に居られること。自分のマンションなら好きにリフォームできるので、段差のないバリアフリーだけでなく、断熱材で暖かくしたり、トイレを寝室の近くにしたりできる。いずれ人の手を借りることを前提につくれば、ヘルパーさんを頼みやすい。要支援1、2、要介護1ぐらいならば、ケアマネに相談しつつ、ヘルパーさんやデイサービス、宅配弁当に銭湯、利用出来る支援を活用して自活できる。自立期が長ければ当然介護期は短くなる。

 東京の家探しというと、ハードルが高そうだが、賃貸物件は大手の不動産サイトで探せるし、中古マンションの購入なら「健美家」「楽待」という投資物件専用のサイトもあって相場感がやしなえる。せっかくだから変わった所に住みたいという方には「東京R不動産」がいい。おすすめの文章がふるっていて、見ているだけでもワクワクさせられる。

 このテーマでしばらく連載していたので、公園(仕事で毎日通る大きな公園)でもお年寄りが気になる。天気さえ良ければ、サイクルロードを歩く人(普段着の人からスポーツウエアでおしゃれな人も)、ベンチで何やら話しているおばあさん2人組(たぶん同じ話を何百回も繰り返しているのだろう)、将棋をするおじいさんたち、外国の公園みたいにベンチでひとり行き交う人を眺める人も結構いる。若い時は何時間もそうして過ごすことをまったく理解できなかったけど、今ならすこしわかる気がする。そしてこんな公園が近くにあって良かったと思うのだ。

 

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