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Home 相談員のコラム 相談員コラム…セミリタイア “時給 1000円”の暮らし方 ①

PostHeaderIcon 相談員コラム…セミリタイア “時給 1000円”の暮らし方 ①


 更新が遅れに遅れて秋になってしまった。言い訳を少々。今年の夏は忘れられない夏になりそうだ。なんと言っても、安保法案=戦争法案の可決。何度も言っているが、FPなんて市民の小さな日常が続いてこその仕事。戦争になったら個人の生活どころか命さえもひとたまりもない。だから反対を言いたくて、つれあいと国会前に行ったりもした。今はちょっとめげているが、おばさんはしぶといので必ずひっくり返す。安倍、見てろよ! そして今だからこそ、私たちは戦争をしたい勢力に振り回されることなく、粛々と(イヤミ!)ちまちました毎日の生活のことを考えよう。いざ、本題。

 老後の生活を語る上で、グレーゾーンとも言えるのが、セミリタイアとも言える老後の入り口55歳~65歳だ。特に会社員だった人、一昔前は定年がハッキリあって、60歳定年で年金生活の始まりだった。しかし、年金支給の段階的な繰り上げで老後の境界線が曖昧になった。この時期はとても個人差が大きいので、取り上げにくいという事情はあるが、あまり語られないのは、全体的に明るい話題になりにくいせいだと感じている。

 今や年金を受け取る65歳まで役職や収入が下がらないと言う人はまずいない。定年もなく年収も増える役員ポストにつけるのは大企業で500人~1000人に1人、0.2%~0.1%。中小企業でも100人に1人、1%しかいない。つまり勤め人なら99%はこのグレーゾーンに突入する。でも、退職間近な人に、今後の生活設計について聞いても、あまりに曖昧な返答が多い。

 大抵、55歳で役職定年になり、ポストを次の人に譲る。もちろん、給与は下がる。60歳になると、良くて嘱託、又は再雇用となり、収入は良くて70%、悪くすると50%しかなくなる。しかも、労働力として期待されないばかりか、お荷物扱い。まわりは元上司、元先輩に気を遣うが、居心地はけっして良くない。一方、退職後、会社を離れ仕事を見つけようと思うと、それも結構しんどい。

 人脈で次の仕事が見つかるというラッキーなケースはまれで、ハローワークに行って探せば、どんなにキャリアや技術があろうと、管理職や事務職など望む仕事はまず見つからない。60歳を超えて見つかる仕事は、清掃、管理人、警備、介護、運転などだ。こうした仕事は、短時間で時給は平均で約1000円。確かに体を使うしんどい仕事で低賃金だ。しかし、規則正しい生活もでき、知り合いもできるし、仕事だってやれば達成感があるし、それなりに面白い。何よりお金を得られる。

 しかし、プライドが邪魔してそうした仕事もできないで、体は元気で働きたいのに何も出来ず、することもなく鬱々としている人が多い。とくに男性。退職後、朝からアルコールにはまるのもこんなタイプだ。女性はそもそもそんなに偉くならないので面倒なプライドもなし、60歳以上の求人も職種が多いので、易々と第二の職場に溶け込めるようだ。

 毎日、何十年も働いてきた人がいきなり働かなくなることに体も心もついて行かない。まして、年金も入らず失業保険も切れて「良い仕事があったら働きたい」という中途半端な失業状態で、預金を散り崩す生活になれば尚更うつうつとしてしまう。 

 働くと言うことは単に生活費を稼ぐだけでなく、生活のリズムとなり、人とのつながりつまり社会性は広がり、家族や社会に必要とされているという自信となり、いろんな意味で生きるハリになっている。それがいきなりなくなる事に耐えられないのだ。現役世代の生活と老後の暮らしとは大違い。長い長い老後生活の入り口でつまずくと、ただでさえ大変な老後がもっと厳しいものになる。

 何故にこれほどのダークな問題が話題とならないかと言えば、ひとつは退職金が入るからである。退職金こそ人生最後の打ち上げ花火だ。その一瞬のきらめきがセミリタイア問題の目眩ましとなる。しかし、年金支給までの5年間の生活費の不足を全額退職金でまかなうと退職金は大幅に目減りする。最近、ごく普通の人の老後破産が取り上げられことが多いが、老後の入り口で働けるのに預金を取り崩してしまうと、病気や介護などで本当にお金が必要になった時にお金がない=老後破産となってしまう。いかにこの時期の過ごし方が老後生活にとって大事かがわかる。

 セミリタイアは短くて5年(60~65歳)、長ければ15年(55~70歳)。現役世代から本格的老後(年金生活)までの長い助走期間だ。この時期、健康ならとにかく心身と家計のためにボチボチ働くことだ。それも、既得権を振りかざし若い人の職場を奪うのではなく、潔く時給1000円の仕事を探すべきなのである。

 次回はガクンと減る収入で、いかにセミリタイア時期を暮らしていくかを家計費の面から考えてみよう。 

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